情報システムの流用が起きたら
他国でこうした事態が起きない保証はありません。
情報システムが本来の目的以外に流用・濫用されるかもしれないのです。
これがRFIDと呼ばれる、無線ICタグにまつわる最大の問題です。
RFIDは発信機能のついたICチップを使う追跡システム。
このタグは、一定の範囲内にあるスキャン端末と「会話」できます。
情報をレジに送信することは、バーコードのようなもので最も無難な用途です。
ICタグを使えば、商品がメーカーから問屋を経て小売りされるまでを追跡できるのです。
商品が間違った棚に置かれたらそれを小売店に知らせることもできるし、万引きや盗難の警報にもなります。
家電がこれに対応するようになれば、冷凍チキンがオーブンに「焼いてくれ」と話しかけたり、冷蔵庫が「牛乳が傷みました」と話しかけてくれるなど、ほとんどSFの世界ですよね。
しかし、この技術にはほかにも非常に気がかりな使い道があります。
たとえば、顧客の身なりから懐に余裕があると察知した店側が、こっそり値上げをするかもしれません。
さらに、ICタグを使って誰かの行動を逐一監視することも可能でしょう。
米国の食品メーカーと小売店は、すでにICタグ技術をテロリスト対策に活用するべく協力しています。
この技術の支持者らは、すでに国土安全保障省のトム・リッジ長官に、食品汚染テロのさいに食品を回収するために、RFIDがどのように役立つかを実演しています。
しかし、ほかにどう転用されるかは想像に難くないでしょう。